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『Lao
Folktales: Xieng
Mieng』
The Cleverest Man in the Kingdom
Retold by Steve Epstein
Vientiane Times Publications発行
1995年初版
本書は、ラオスの人々の間で長らく語り継がれてきたラオス民話の中でも、機知とユーモアに富んだ人の話として良く知られたシエン・ミエンの物語を英語で紹介した本。本書では全12話が収められているが、どれも平易な英語で、一話2〜4頁と短い文章で大変読みやすい。頓知話なのでシエン・ミエンと相手となる人との間でやり取りされる短くも面白い会話文が多いといえる。本書の序文は、ラオスの英字新聞"The
Vientiane Times "の編集長Somsanouk
Mixay氏が書いているが、ここで本書出版のいきさつが紹介されている。1991年以来ラオスに住んでthe
Vientiane School of Lawでthe Education and Language Training Advisorとして働いていたSteve
Epstein氏が、英語上達の目的のために同校の英語教師たちとともに、エイプリルフールディにシエン・ミエンの話を語るコンテストを行い、その時の数々の話をまとめ書き直したものとのことだ。
第1話「How
Xieng Mieng Got His Name」は、寺で見習い僧でKhamという名前だった男に、Xieng
Mieng(シエン・ミエン)という名がどうして付いたかに関する話。彼は非常に賢いが、怠け者でもあり人をひっかけるのが好きであった。ミエンをたくさん運ぶ商人たちと、彼らが川を越えることができるかどうかの賭けのやり取りの中で、王様にどちらが正しいか決めてもらおうということになる。こうしてその後の数々の話でシエン・ミエンの頓知の相手方となる王様が登場してくる。
第2話「Stories and More Stories」、第3話「Xieng
Mieng Follows the King Exactly」、第4話「The King Tries to Trick
Xieng Mieng」は、この王様とシエン・ミエンとの間の話で、第2話では、困っている王様を頓知で助けるということもあるが、第3話、第4話では、平民のシエン・ミエンが王様をギャフンといわせる痛快な話となっている。
シエン・ミエンの賢者ぶりは広く知られることになり、第5話「What
is in the Bamboo Tube?」では、自分が王国で一番賢い男と自認しているシエン・ニャン(Xieng
Nyan)という名の商人が、シエン・ミエンを引っかけようとあるものを竹の筒に入れシエン・ミエンの村を訪ねてくる。第6話「Seeing
is Believing: The Magic Cloth」も同様で、自分の方が賢いと思っているヴィラヴァット(Vilavath)という名の富裕な商人が、シエン・ミエンに挑んでくる。第7話「The
Bird that Spoke Five Languages Fluently」では、ラオ語、中国語、英語、フランス語、スウェーデン語の5ヶ国語を美しい声で話せる九官鳥を得た同じヴィラヴァットが、再びシエン・ミエンを負かそうと挑んでくる話だ。なぜこの話で5ヶ国語の一つにスウェーデン語が選ばれているのか不思議ではあるのだが。
第8話「How Does It Taste?」、第9話「The
King Loses His Appetite」は再びシエン・ミエンと王様との話で、第9話は食欲を無くした王様に食欲を取り戻させる話。第10話「The
Drawing Contest」では、いつもの王に、別の王(Khamseng王)から絵のコンテストに誰か参加させないかと挑戦を受け、困っていた王に対し、絵のかけないシエン・ミエンが自分が参加し絵のコンテストに勝ってみせると進み出る。絵のコンテストに誘った王側の絵師は寺院や宮殿、仏陀の生涯などを描いてきた著名な画家Khamsone。さすがのシエン・ミエンも今度ばかりは難関で一体どう切り抜けるのかとハラハラさせられる。第11話「The King's Cat」は、王様が大変可愛がっていた贅沢に慣れた猫に関する話で、最後の第12話「The
last Trick」は文字通りシエン・ミエンの最後の頓知なのだが、それまでの痛快な話とは異なりちょっと簡単には笑えないような話だ。
本書収録の各物語には、それぞれ頁大の話に関する挿絵が入っていて、より親しみやすいものになっている。各編を読み終わった後、それぞれの挿絵を見るともう一度笑え話の情景を思い浮かべやすい。この挿絵のいつくかはカラーで表紙にも描かれている(下の本書表紙画像を参照)挿絵を先に見ても一体どういう話の展開だろうと興味をかきたてられるのではないか? 尚、黒潮社より刊行されている日本語訳『ラオスの民話』は、25編のラオスの民話が収められているが、この本の中にも、この”シエン・ミエン”の話が収められている。本書の第4話にあたる話が「王様、池に落ちる」という話になっており、「シエン・ミエンの顔など見たくない」という話も収められている。この話は、本書には収められていないシエン・ミエンの別の話で、シエン・ミエンの口達者ぶりに業を煮やした王様に対し、シエン・ミエンがこれまたうまく頓知でかえし、最後に王様に「シエン・ミエンよ。あっぱれな言い草だ。わしは、おまえがとんちを働かせられるよう、今後も面倒をみてやるぞ」と言わしめている。
Table of Contents
Chapter 1: How Xieng Mieng Got His Name
Chapter 2: Stories and More Stories
Chapter 3: Xieng Mieng Follows the King
Exactly
Chapter 4: The King Tries to Trick Xieng
Mieng
Chapter 5: What is in the Bamboo Tube?
Chapter 6: Seeing is Believing: The Magic
Cloth
Chapter 7: The Bird that Spoke Five
Languages Fluently
Chapter 8: How Doest It Taste?
Chapter 9: The King Loses His Appetite
Chapter 10: The Drawing Contest
Chapter 11: The King's Cat
Chapter 12: The Last Trick
Glossary

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