自然環境: 

        マングローブ

 

     関連テーマの有用参考情報

 

 ■マングローブの世界分布地図 

            下の地図参照


 ■胎生種子

  種子植物では通常、種子中に胚(幼植物)があって発芽して

  から植物の形がつくられていきます。しかし、花が咲いて受

  精してできた胚が親木についたまま発生を始め母体から栄

  養を受け取り、そのまま新しい植物体をつくりだすものが、

  マングローブ植物にみられます。その種子を胎生植物といい

  ます。

  不思議な胎生種子をつけるものには、ヒルギ科のオヒルギ

  属、ヤエヤマヒルギ属、メヒルギ属、コヒルギ属、イソマツ科

  のアエギアリティス属などがあります。

  成熟した胎生種子は落下して泥の上に落ちたり、潮に流さ

  れて窪地やカニ穴などに引っかかると、すぐに根を伸ばし

  生長を始めます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 


 ■胎生種子以外の変わった種子

  それぞれの種子は厳しい環境でもすばやく成長するしくみ

  を発達させています。

  ・砲丸のような果実をつけるのは、ホウガンヒルギ。

   果実の直径は18cm、重さは1〜1.5kgになる。成熟

   した果実は落下すると、中に詰まった4cm程の種子を

   一面に飛び散らす。

  ・柿のようにヘタの目立つ果実をつけるのは、マヤプシキ

   の仲間。成熟するとヘタを残して果実だけが落下し、実

   が崩れて種がこぼれる。


 ■根の形態

  マングローブ林を構成する植物には、変わった形と機能を持

  つ根があります。

  これは河川によって多くの泥が運ばれてきたり、根の回りの

  泥が流されたりする外的の力から、自分の身体をしっかりと

  支えるために発達したことと、海水や汽水でいつも根がさら

  されている状態から、泥中の酸素の不足を補うために、呼吸

  をする根をもつことによります。

     支柱根筍根膝根板根



 

     メコンプラザ内での関連テーマ紹介

 

 

 ■書籍紹介

 

 「マングローブ入門」

     海に生える緑の森

 

  中村武久・中須賀常雄 著、

  めこん、1998年4月

 

マングローブについて植物学や森林生態学および保全に関する調査研究の成果をまとめた入門解説書

 


 ■(今後の書籍紹介予定)

 

  ・「事典 東南アジア 風土・生態・環境」

     京都大学東南アジア研究センター編、弘文堂

 

   本書のT.「生態」の中の「海」の項のなかで、

   「マングローブ」と題した解説頁あり(84頁〜85頁)

              (執筆:阿部健一 氏)

   まずマングローブの概説を行い、次に利用のさまざまな

   様態について触れ、最後にマングローブと東南アジア

   という設定で、風土としてのマングローブを考察

   


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 ◆支柱根

 幹からタコ足のような根を四方に伸ばし身

 体を支える。水上から出た部分では、酸素

 を取り入れて、地下の根に送る機能を持つ

 

 ・主な植物:

   フタバナヒルギ、オオバヒルギ、

   ヤエヤマヒルギ、サモアヒルギ

 

 

 筍根

 泥の中を根が地表と水平に走り、直立した

 根を地上に突き出す。そこから酸素を取り

 入れたり、葉緑体を用いて光合成をして根

 に酸素を送る

 

 ・主な植物:マヤプシキ、ベニマヤプシキ、

    ヒルギダマシ、マルバヒルギダマシ、

    ウラジロヒルギダマシ

 

 ◆膝根

 幹の根元から四方に伸ばした根は地表に

 出た部分が膝を曲げたようにように、そこ

 から酸素を取り入れると考えられている。

 樹皮には「皮目」と呼ばれる通気組織を持

 つものがある。

 

 ・主な植物:シロバナヒルギ、オヒルギ、

    ヒメヒルギ、ロッカクヒルギ

    

 

 ◆板根

 幹から薄い板を立てたような根を伸ばし身

 体を支える。地上に出た部分からは酸素

 を取り入れている。

 

 ・主な植物:

    ホウガンヒルギ、ニリスホウガン、

    サキシマスオウノキ

 

 

     *ふつう陸上植物(維管束植物)の根は、地下に伸びて地上の体をしっかり支え、また地中から、生きるのに必要な

      水分を吸収する働きをしている。