フォトジャーナル  文・写真:youme    「CAMBO.DEAR(親愛なるカンボジア) 本文へジャンプ
        

           第2回 フォトジャーナリスト・後藤勝氏による写真展について

 Remindersとアジアのエイズ



 2002年7月1日からカンボジアの首都プノンペンの外国人記者クラブ(
FCC)でフォトジャーナリスト・後藤勝氏(カンボジア 僕の戦場日記(めこん)の著者)が写真展を開催している。タイトルはReminders。これを英-英辞書でひくとこうある。

  [something that reminds someone about something] 

 訳すると「誰かに何かを思い出させる物」このタイトルは、2000年に発足したRemidners project の取り組みに因んでつけられた。

 

 

 

 masarugoto  reminders写真展準備中の後藤勝氏

プノンペン カンボジア 

2002©youme.

 

 写真展を開催するに当って、ご本人に話を聞いてみた。

『ひとりひとりの記憶は様々で、この写真展は僕がフォトジャーナリストとして体験した13年間の一区切りの写真展という感じになる。とにかくあっと言う間の13年間。1989年中南米からスタートを切って、94年からカンボジアに関わることになったけど、頭の中には忘れられない事が沢山あり過ぎて、まとめるとなると大変な作業になる。増やすことよりも、厳選して数を少なくする事は難しい。写真展で壁に飾れる写真が30枚以下なので、余計に神経をつかう。』との事。

 1999年、東京・名古屋で写真展を開催して以来、シンガポール、タイで写真展を開催した経験があり、タイに拠点を移してからもバンコックの外国人記者クラブで2度写真展を開催している。今年に入ってからはアメリカのFifty Crows財団主催のPhoto Fundで賞を受賞し、その作品がサンフランシスコのギャラリーで他の受賞者と共に展示されている。

 しかし、13年間の集大成と言える写真展は今回が初めてで、ストーリー重視の従来の写真展とは異なり、より印象深い写真が展示されている。尚、プリントはエプソンタイランドが協力している。

  7月1日初日夜にオープニングが開催され、本来ならば、欧米人客で埋め尽くされるはずの会場が後藤氏の招待した地元の友人らで賑わっていた。その中には『僕には分からないよ』と言って早々に帰って行く人もいたし、当時のことを思い出し懐かしそうに話し出す人もいた。この写真展『Reminders』は8月31日まで開催されている。

  今回、同時期に日本で《アジアのエイズ写真展》(日本ユニセフ協会(ユニセフハウス)1F展示コーナー、200278日(月)~9月末日(終了日未定))も開催され、この写真展には後藤氏の写真が20点展示される。

 
驚異的な力で人々を死に追いやる『死のウィルス』。カンボジアは東南アジアで最もHIV感染率が高いと言われている。

   aids

  幼い子どもを抱えたHIV感染者の女性

  バッタンバン州 カンボジア 2002

   ©masaru goto

 

 本写真展では、アジアのHIV/エイズの状況を撮影し続けている後藤氏のカンボジアにおける写真を中心に、HIV/エイズがもたらしている被害のようす、危険にさらされている子どもたち、解決に向けて求められる取り組みが紹介される。また、ユニセフ発行の報告書や現地で用いられているHIV/エイズ教材なども展示される予定。ともすると対岸の火事のような印象をもたれがちなHIV/エイズの問題だが、後藤氏やユニセフの写真によって、その問題の深刻さと行動の大切さを感じて頂きたい。

  現在、後藤氏は1994年から取材を続けているバッタンバンで定期的に独自のプロジェクトに取り組んでいる。内容はバッタンバンからパイリンに続く国道10号線の記録。1994年内戦当時、傷ついた兵士や一般市民で溢れかえっていた地元の病院が、2001年の暮れに訪れた時にはHIV感染者で埋まっていたと言う。

 

  reminders 国道10号線。

 バッタンバン州 カンボジア 

  1994©masaru goto 


『僕がカンボジアと関わったのは1994年。その時から今まで、僕はカンボジアの人々がいつも戦い続けている姿を見てきた。この国道10号線の記録はようやく半分を終えたと言えるが、旅の終りのその時にそこで何を見る事になるだろうか?と思いながら取材を続けている』との事。

 後藤勝氏データ】

 1966618日生まれ。愛知県名古屋市出身。高校中退後、アメリカに渡る。

 1989年から中南米を放浪。その後、現地でCNNカメラマンとして活躍し、フリーランスフォトジャーナリストに転向。現在バンコクを拠点に、中南米、東南アジアの紛争地、人権、HIV問題を取り上げ取材を続ける。

 

 [本文中の写真展情報詳細]

 *Reminders

 ■期間 7月1日(月)~8月31日(土)

 場所 Foreign Correspondents Club of Cambodia

 363 Sisowath Quay, Phnom Penh, Cambodia

 TEL: 855-23-210-142(英語のみ)

     http://www.fcccambodia.com

 

*アジアのエイズ写真展

 ■ 開催日程:200278日(月)~9月末日(終了日未定) 

 ■ 会場:日本ユニセフ協会(ユニセフハウス)1F展示コーナー

 ● 開会時間: 午前10時~午後6

 ● 休館日: 祝日、日曜、第13土曜日 (第24土曜日は開館)

 ●最寄駅: JR品川駅(高輪口)より徒歩7 

   この件に関するお問い合わせは…

 財団法人 日本ユニセフ協会 広報室 (担当:鈴木)

  TEL:03-5789-2016FAX:03-5789-2036

     

                         (C)youme. 2002 All rights reserved.